不動産投資の収益シミュレーション
不動産投資を成功させるコツは、大きく分けて3つのポイントがあります。
- 良い物件は早い者勝ちなので、素早く優良物件を見つける目を養う
- 購入後の収益を数値化して不動産投資の戦略を しっかりと立てる
- 税制を熟知して不動産投資の収益を改善する
以前は、『金融機関から低金利で融資を受ける』というのも成功のコツでしたが、今のマイナス金利の世の中では、誰でも低金利で借りれます。
最近の不動産投資は以前に比べると障壁が低くなっているように感じます。
不動産投資は、お金を借りるのに与信が重要で、与信は個人事業主よりもサラリーマンの方が安定した収入がある分、与信が高いですので、将来独立を考えている様な方であれば、サラリーマンのうちに不動産投資を始めた方が不労所得を得やすいでしょうね。
不動産を持ってから独立しても困ることはありません。
また、会社員をしながら、ダブルインカムで、ずっとサラリーマン大家をしていると余裕のある生活を楽しめます。
(個人事業主の方でも3年以上安定した収入があれば大丈夫です)
それでは、どうやって収益性の高い優良な物件を見つけ出し、不動産投資を始めていけばよいのでしょうか?
物件資産の評価方法や、家賃と借りたお金、税金、経費からどのように収益を計算していくのかを説明していきたいと思います。
続きを読む経営の本質を捉えたトヨタの組織変更がスゴイ
トヨタの組織変更が話題になっています。
トヨタがカンパニー制を導入します。
今はまだ別会社になっていませんが、最終的にはカンパニーが別会社になると私は考えています。
トヨタの組織変更はどう変わる?
トヨタのカンパニー制は突拍子の無いことではなく、たとえばホンダでは既に本田技研工業と本田技術研究所のように、本社機能と研究開発機能で別会社になっています。
トヨタには、ヴィッツのような小型車からレクサスのような高級車まで製造しており、車種ごとに粗利が違い、高級車の方が儲かる。
しかし、高級車だけを作っていては先細りだったり、人気が無くなったら利益が出ないという不安定を抱えることになる。
今回のトヨタは、『小型車』、『乗用車』、『商用車』、『高級車』という車種ごとの区分けと、技術系の『先進技術』、『パワートレーン』、『コネクティッド』の3つの区分けです。
またさらに、地域別事業責任として、『第1トヨタ』、『第2トヨタ』があり、第1トヨタは、日本、北米、ヨーロッパなどの先進国を担当し、第2トヨタは、中国、東南アジア、中南米などの新興国を担当しています。
技術の面でいうと、『先進技術』、『パワートレーン』、『コネクティッド』、この3つの分け方は非常に良いと思います。なぜならば、この3つは技術的には全く異なる要素を持っています。
『先進技術=メカトロ』、『パワートレーン=メカ』、『コネクティッド=電装(電気)』になるからです。この点はよく考えられています。
ただ、心配なのは、『第1トヨタ』と『第2トヨタ』という区分けですね。
日本、北米、ヨーロッパ、中国、東南アジア、中南米で求められているクルマの形は違うのではないかと思います。『第1トヨタ』と『第2トヨタ』の中でも明確に地域で分かれていると思いますが、それにしても『第1トヨタ』と『第2トヨタ』という区分けをする理由が無いのではないかと思われます。
そう考えると、最終的には、日本、北米、ヨーロッパ、中国、東南アジア、中南米とい区分けでセクションが出来るのではと考えています。
今回の組織体系は経営者、従業員ともに分かりやすい
全ては、車種(4種類)、技術(3技術)、地域(6地域)の3次元でのマトリックスで考える必要があります。
車種という軸で区切って考えるのと、地域という軸で区切って考えると、利益が明確になるから、今は稼ぐ時なのか、育てる時なのかが分かりやすいですね。
経営者からすると、弱い所は速くテコ入れして、強い所は将来に渡って強みを活かせるように仕向けていけば良い。
だから、経営者にとって、分かりやすい組織になったと言える。
次に、技術に関しては、これもまた非常によく考えられていると思います。
もともと、アメリカで豊田章男社長が修羅場をくぐった公聴会の元になったリコール問題ですが、これは、『メカ屋の世界の常識を電装(電気)屋に押し付けた』のが原因でした。
自動車会社は昔からのメカ屋の力が強く、まだ歴史が浅い電気屋の立場は弱いです。
メカ屋の常識を電気屋に押し付けるとおかしなことになるのです。
そうならないように、メカトロ屋、メカ屋、電気屋の3つに分けて、それぞれに責任を負わせ、それぞれがお互いを尊重し、お互いが成り立たせるために、この3つに分けたのだと思います。
その点、トヨタは経営陣が良く現場を見ていると感じました。
トヨタと日本古来の考え方の相似点は経営の本質
トヨタ組織の変革は常になされていますが、後々に振り返ると常に良い方向に進んでいます。
これは、しっかりとした現状把握から、局所的極大点を狙わず、根本的にどうでなければならないかを考えている姿勢から生まれてくると私は考えています。
トヨタには、コンポン研究所というのがあることをご存知でしょうか?
フラッシュ的なアイデアで仕事を進めていくのではなく、根本から考えぬいて将来をデザインしていく、そんな考え方がトヨタの中にはあります。
Welcome to the Genesis Research Institute, Inc. Homepage
このような考え方に触れた時、日本古来からある考え方との相似点との関連を考えずにはいられません。
日本には、伊勢神宮や出雲大社などにおいて、神宮式年遷宮や大遷宮があります。
これは、神宮式年遷宮は20年毎、大遷宮は60年毎に今まであるものを壊して、新しく作り直す行事です。日本の昔の人は、宮大工の持っている技術が後世に伝承されるよう、遷宮を行ってきたのです。今ある世代だけで良いのではなく、後世がもっと良くなるようにと考えた時、遷宮という行事が採用されたのだと思います。
全ては、『後世がもっと良くなるため』なのです。
一方、豊田章男社長も、言っていることは『もっといいクルマづくり』ですね。
そのために根本的にどうしたら良いかを考えた時に、組織のあり方は、カンパニー制にして、車種や技術でセクションを区切っていく組織体系に至ったのだと思う。
トヨタのような日本古来の考え方を実践しているような会社は、将来にわたって、ずっと世界を平和にすべく、残って欲しいと思っております。
ソニーの業績を確実にするためのイメージセンサー戦略
ソニーは3年ぶりに黒字化したが、今でも理系学生の間では就職したいランキングで上位にある。学生に聞くと給料が良い。企業イメージが良いらしい。
今のソニーを支えているのは、ソニー生命などの金融事業が支えている。
なんだかアメリカのジェネラルエレクトリック(GE)みたいな会社になってきた。
私としては、日本初のトランジスタ・ラジオを作った会社として、電気会社として活躍して欲しいと思っています。
そんなソニーの電気系事業で業績が良いのが、イメージセンサーです。
iPhoneなどのスマホ向けのカメラとして使われるイメージセンサーですが、性能が非常によいので、各社に採用されている。
続きを読むサラリーマンでも確実な投資を考えてみた
サラリーマンの僕が投資するに至った経緯
僕はずっと、大学院を出た後は面白い仕事をしたいと思っていた。
そして面白い仕事が出来れば、お金なんて食べられるだけあれば良いと思っていた。
しかし、何年もサラリーマンをしていて、仕事での成果も出した。
明らかに世界一だと思えるものも世の中に出した。
この分野では、『僕以上に出来る人はいないだろうな』と思っている。
でも、成果に見合った給料なんてこんなものなのか?と思うようになった。
誰もがそう思うのかもしれない。
仕事を真剣にやればやるほど、給料少ないと思うものなのかもしれない。
中には、仕事量以上に貰っていると思う人もいるらしいが、そんな人はごく一部なんだろうな。。。って思う。
人間が本当に脳力を発揮できるのは40歳くらいまでかな?
それ以降は、部下を上手く使って仕事をするようになる。
自分の脳力では無いもので、成果を出さなければ人生が上手くいかない。
そんな時にふと考えると、自分が生きる『生きがい』が変わっているように感じた。
若いころの面白い仕事というよりは、如何にして稼げる自分になるか?
そう考え方が変わると、難しい数式の勉強はあまり意味がなくなる。
それよりは、ビジネスの仕組みだったり、お金がお金を産んでいく様な考え方だったりが必要になってきた。
そんな考えが頭をよぎった数年前から、ビジネスや投資に関しても学ぶようになった。
サラリーマンである以上、ビジネスを実践するには時間がないので、投資に関して学んでいます。
まずは、どんな投資があるのか調べてみた
普通によくある投資は、
- 株式投資
- FX
- 投資信託
- 外貨預金
- REIT(リート)
- 不動産投資
こんなところでしょうか?
それぞれについて、メリット・デメリットをまとめてみました。
続きを読む三菱自動車 走行抵抗不正の真相を検証
今日の三菱自動車の会見は見ましたでしょうか?
この記者会見を見た率直な印象としては、『随分と必要以上に叩かれたな』
という印象を受けました。
たしかに不正があったので、悪いことではあるのですが、
それ以上に、一連のマスコミの報道を含めて勉強不足だな?と思うところも多々あるのです。
マスコミは、過去の二度のリコール隠しから連想して、三菱自動車の悪い体質を洗い出そうとしているように見えます。
以下のようにマスコミは騒いでますが、、、
- ミスを上に報告できない空気なんじゃないのか?
- 風通しの悪さが不正に結びついている?
- セクショナリズムで仕事しているから、別部署の仕事は他人事
- 三菱自動車は『隠蔽体質』なのでは?
私が記者会見を見た印象としては、社長や副社長は事実に即して正確に答えようとしている姿が見て取れた。
今回は走行抵抗の実測や、そのデータをどのようにデータ処理するかが不適切であったのだが、これは非常に難しい。
というのは、測定であるから必ず誤差が生じる。その誤差とは、言い換えると『ウソ』になる。
誤差は、温度、路面状況、空気圧などによって変わってしまうので、測定データのばらつきを本来は考慮する必要があるが、全ての異なる環境条件でデータ測定することは工数、金銭的な理由から現実的ではない。
通常4回程度の同じ環境条件で測定して、データの代表的な中央値を測定データとするようだが、中央値ではなく、燃費に有利なデータを採用したとしても、そのデータも測定データの1つだから、燃費計算した時に、そうなる可能性がある測定データだとも思えるのです。
ここで、三菱自動車の内部調査の内容をまとめると、2つに集約できます。
- 高速惰行法で測定して惰行法での結果に換算した
- 何回か計測したデータのうちで、一番走行抵抗が小さいものを採用した
この2つが事実だとすると、これだけで燃費が10%程度もズレる原因になりそうな気がしないです。
というのは、高速惰行法の測定データを惰行法で換算しても、測定された車両が違っていなければ、誤差は少ないように思う。三菱自動車の調べでは、高速惰行法と惰行法とで実際より2.3%のズレが生じるそうです。
もし、これが実際には燃費が良いのに悪い数値で国交省に申告していました!と言ったら、問題にはならなかったでしょう。
実際は悪いのに、良いように申告してしまったから問題になっています。
でも、測定データなので誤差は必ず生じます。
それは仕方がない。
実は、全ての測定で生じた誤差が最終的に『ウソ』にならないようにすることは、世間一般の人が思うより難しいと思います。
というのは、開発に関わっている人が下手すると数千人単位いるから、他の部署でやっていることが正しいのかどうかや、どんな事をしているのかすら正確に把握している人は全く居ないと言って良いと思います。
それはこのような不具合を出していないトヨタですら全てを把握している人はいません。
みんなが仕事を専業化することで効率よく仕事をしているわけですから。
だから、最初に書いたセクショナリズムが悪いとか、風通しが悪いとか、ミスを上に報告できないとか隠蔽体質とか、そのようなことで語られる次元ではないと思うのです。
ちょっとマスコミの方には勉強不足を感じます。
重要なのは、燃費は積み重ねなので、トータルで『ウソ』にならないための配慮が必要なのだと思います。
そのためには、各部署がデータの扱いに対して上手なさじ加減が必要なのではないかと思われます。それはかなりの経験が必要なのだと思います。
性能実験部長が『私が指示をした』と言っているようですが、実際、おかしいと思うのは、走行抵抗値が悪かったとして、性能実験部長にどのような落ち度があるのでしょうか?性能実験の部署だとすれば、設計ではないので出来たものに責任はなく、正確にテストして数値化するのが仕事で、性能が悪いからといって、数値をよく見せる必要のない人物では無いかと私なら疑います。
マスコミから今日の記者会見でそのような質問は無かったですよね。。。
三菱自動車が不正で悪いのは分かっています。
でも過去の2度のリコール隠しとは、今回の不正はレベルが違うように感じます。
僕には、あまり悪意が感じられません。
これは全て個人的な意見です。
<燃費試験における不正行為に係る国土交通省への報告>
テスラのモデル3を予約したのはどんな人達なのか?
テスラのモデル3がすごい勢いで予約されています。
実際のところ、下図のように全世界で39万2千台が予約されているそうです。
すごいですね。
予約するには1000ドル(11万円強)を前もって支払う必要がありますから、
予約だけで1000ドル✗39万2千円=約438億円がテスラの銀行口座に振り込まれたことになります。
テスラは、このお金をフルに活用してモデル3の生産ラインを構築することが出来ますね。
足りなければ、『予約同意書による事業計画』を担保に銀行などからお金を借りることも出来るかもしれません。
では、モデル3を買っている人達はどんな人なのでしょうか?
続きを読む三菱自動車が生き残る方法ーアップルが買収?ー
三菱自動車がたいへんな事になっていますね。
もともと2000年、2004年にリコール隠しが発覚して、結果として車が売れず、債務超過になりました。
債務超過になると普通は不渡りが出て会社運営が出来ず倒産なのですが、
当時それを救ったのが、三菱東京UFJ銀行、三菱重工、三菱商事でした。
この三社は三菱自動車の優先株5400億円を引き受けて資金援助しました。
(シャープ買収額の約1.4倍弱ですね)
三菱財閥のグループ企業でなんとか三菱自動車を存続させた形です。
下図を見ると、三菱自動車は2013年3月期のBPSがマイナスだったのが、2014年3月期でプラスに転じていますので、債務超過状態を脱したことが分かります。債務超過を脱したのは、最近の事だったんですね。。。
2004年のリコール隠し事件から9年かかっての正常化です。
『決算報告が正しければ』という前提が付きますが、、、
続きを読む会社を辞めた後、前の会社の人脈は役に立つのか?
転職して成功する人と失敗する人がいますが、そのどちらも同じような会社の辞め方をしたにも関わらず、運とかでなく成功する人と失敗する人がいます。
良く会社を辞める際は、、、
- 仕事の引き継ぎや退職手続きがいい加減だと信頼が失われる
- 強く引き止められて、気持ちが揺らいではいけない
- 今の会社の人脈を引き継げるかどうかは辞め方にかかっている
- 上司と相談のうえ退職日を決める
- 次の会社の入社日を伸ばすと転職先での評価が下がる
上記のような事を心がけましょう!!
などという記事を見かけたり、周りからお話を聞くことがあるかもしれません。
でも、、、上記を実践したから、ベストな会社の辞め方が出来たかと言えば、必ずしもベストではないと言いたいのです。
というのは、辞めた後も、前の会社と取引がある場合もあるでしょうし、研究者であれば、転職しても同じテーマを続ける人が多いので、前の会社でお世話になった方とのやり取りがあるのかもしれません。
そういった方には当てはまりませんが、一般的に転職をすると、ほとんどの人が前の会社との関わりは全くなくなります。
特に転職する人には何とか人脈を活かしたい人もいると思いますが、実際はどうなのか?
私の経験を語ってみたいと思います。
続きを読む中小企業が新卒採用にかける本当の理由
最近は、大手就活サイトでの掲載企業が多くなっているようです。
各社就活サイトの掲載企業数は今年、以下のように増えました。
リクナビは50%増、マイナビは19%増、キャリスタ就活は16%増です。
これは、学生向けのサービスで、企業側は新卒採用になります。
就活サイトは、企業に広告スペースを売って、サービス料金を貰っています。最低でも年間で100万円以上するサービスなので就活サイトの利益は相当なものです。
企業側からすると、100万円出してでも狙い通りの学生を見つけられれば投資が成功なのですが、見つけられない場合は、痛い出費となってしまいます。
新卒給料が20万円とした場合、100万円は5ヶ月分です。
経費もありますので、単純計算はできませんが中小企業にとっては、将来を左右するイベントである事は間違いないです。
大手企業であれば、このような就活サイトを使わなくても学生は集まりますし、学校推薦によって、質の良い学生を選考できるので、確実に買い手市場です。
しかし、中小企業にとっては、就活サイトに登録しても学生から相手にされなくて、質の良い学生を採用するのは難しいですね。
学生からすると、ある程度良い企業でなければ、ニートをしていた方が良いとも思うでしょうし。。。
そのような不利な状況で、なぜ中小企業が新卒採用を活発化させているのか?
中小企業は今まで、即戦力である中途採用してきました。
それが今、変わろうとしています。
続きを読むグーグルを参考に生産性を向上するチームビルディングの方法を考えた
グーグルでは、『プロジェクト・アリストテレス』というプロジェクトで、どうしたら社員の生産性を上げることが出来るかを突き止めた。
それは、チーム内に『心理的安全性』を与えることだった。
これは『社員一人ひとりが会社で本来の自分をさらけ出し、周りは心遣いや共感、理解力を示すことが出来れば、チームの生産性が向上する』ということです。
この『心理的安全性』にたどり着くまでには、様々な項目をフォーカスして調べたそうです。調べたのは主に以下の7点。
- 社外でも付き合っているか?
- 一緒に食事している頻度はどのくらいか?
- 学歴の共通点は?
- 外交的な社員と内向的な社員どっちが良いのか?比率は?
- 同じ趣味を持っているのか?
- 暗黙のルールや行動規準、チームカルチャーはどうなっているのか?
- 優秀なメンバーだから成果が出ているのか?
数百あるグーグル内のプロジェクトを調査したが、上記7点で明確な差は見出されなかった。
この結果は分析力の高いグーグルが発表したのだから間違いないと思われる。
続きを読むANAシステム障害の根本原因を考えてみた。
2016年3月22日、全日本空輸(ANA)で世界初のバグが起こった。
ネットや知り合いからは非常に少ない情報ではあるが、技術者らしく再発防止のための根本原因を考えてみたいと思います。
時系列で不具合事象をたどると以下の様になる。
日時 | ||
---|---|---|
そもそもANAの国内旅客システムは以下のようになっている。
参考:http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/033000936/
今回復旧に要した時間は12時間弱。
たとえば、簡単なレンタルサーバーであるロリポップでも、サーバー稼働率は99.99%。これは1年間で停止していたのが53分弱にあたる。
Amazon Glacierであれば、99.999999999%の耐久性を確保している。
通常、常に動作して欲しいシステムや飛行機の様な1つの不具合で重大な事故(死亡事故など)に陥ると予想される場合は、パーツを2重または3重に用意しておき、1つが壊れたら、別のパーツがすぐに機能することによって、システムが停止したり、飛行機であれば墜落する事を避けることで信頼性を向上している。
(飛行機の場合、垂直尾翼など一個の不具合で飛行できなくなるパーツも存在する。滅多に起きないし、不具合にならない様に整備をしている)
今回の国内旅客システムでは、データベースは1つでも十分稼働できるサーバーが4重に組まれており、普通に考えるとシステム停止する確率はほぼ0に近い。
世界初のバグは、4重系を組んでいるシステムにも関わらず、12時間も停止していた。また、その原因を引き起こしたのが、シスコシステムズのCatalyst4948Eというネットワーク中継器のバグだそうです。
ANAサーバーダウンの不具合原因
ANA広報で以下の公式発表があった。
予約やWebサービスを復旧させつつ、ANAは障害原因を探った。DBサーバー、アプリケーションサーバーを順次調べ、異常がないと判断。スイッチの不具合を疑った。「本番環境と同等の作りにしてあるテスト環境にスイッチを持ち込んでテストしたところ、不具合が再現した」(ANA広報)。
問題は、「本番環境と同等の作りにしてあるテスト環境にスイッチを持ち込んでテストしたところ、不具合が発生した」ということから、テスト環境に、そのシスコ製のスイッチが入っていなかったということですね。
だから、検証不足でバグをあらかじめ見つけられなかった!
昔は、ANAも全てのシステムを自社でメインフレームとして所有していました。
だから、全ての環境に対して、信頼性テストや不具合復旧訓練などがし易い環境だったのだと思います。
しかし、最近では、アウトソーシングによって、メインフレームから、オープンシステムに変わって、システムの一部が外注先でのシステムとして稼働していることが多くなってきたのだと思います。
だから、自社システムとアウトソーシングした部分での結合テストが不足したり、アウトソーシング部分が勝手に変わっていたり。。。
そのような事により、バグが検証されずにそのまま残ってしまい、今回バグが発生したのではないかと思います。
これが根本原因ですね。
今後、これに近い不具合が他で発生する可能性が高いと思います。
気をつけたほうが良いですね。。
技術者であれば、検証してなくてヤバそうな所は、嫌な胸騒ぎがするものなのですけどね。。。
東芝早期退職から考える『日本のもの作りに対して経営上思うこと』
ここ数年、電機メーカーの衰退には厳しい物がありますね。
シャープも鴻海に買収されました。
他の電機メーカーでもリストラは始まっています。
東芝も大規模な早期退職制度を始めています。
東芝の早期退職は全社で2000人を3月下旬まで募集しました。
東芝の事例から、今後のもの作り日本に関して考えてみたいと思います。
東芝の早期退職で記事に書かれていることのまとめ
- 会社が斡旋する求人案内は、大手企業がずらりと並ぶ
- 求人の職種は製品拡販、機械設計、電気技術者、設備技術者、研究開発など
- 給料は年収500万円~1000万円(40歳管理職で年収705万円など)
- 東芝社員はとても優秀な人が多いと思われている
- Uターン就職の斡旋も多い
- 家電半導体部門中心に1万1000人の社員削減発表
- 画像用半導体の大分工場をソニーに売却
- 白物家電事業を中国家電大手『美的集団』に売却
- 早期退職に応じた人は割増退職金
- 50代前半の退職金は3000万円弱が5000万円くらいに上乗せとなる
- 優秀な人材ほど『これを機に』と転職に応じている
シャープ買収共同会見で郭台銘董事長に期待したい事!
鴻海とシャープが買収契約に調印した。
共同会見の様子から感じたのは、鴻海の人達って保守的な所がありそう。。。
そんな所が面白いと思って書いてみることにした。
共同会見の内容をまとめると以下のようになります。
- 鴻海からシャープに3888億円を出資する。
- 鴻海副総裁いわく『買収ではなく投資』
- 郭董事長いわく『私は日本、シャープが好き』
- 鴻海はシャープの技術開発能力を評価している。
- シャープが再び先端のグローバルブランドになるようサポートする。
- 鴻海は、シャープから100年企業になる術を学びたい。
- お互いの弱みは小さな会議室で開示する。オープンにしない。
- シャープは独立運営。大阪本社を買い戻す。
- シャープと早川徳次(創業者)の博物館を作りたい。